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10月20日、愛知腎臓病協議会主催で行われた移植セミナーに参加してまいりました。
愛知医大腎臓移植外科教授 小林先生より「腎移植の現状と今後」のお話を伺い、移植をお考えの方や移植をお待ちの方々、移植を受けられた方々と交流させていただきました。

慢性腎不全から人工透析となった患者さんは全国に33万人。
毎年0.5~1万人のペースで増加しています。
年間一人当たりの医療費は500万円。
全体にしてみると1兆6500億円となり、0.26%の患者に対し医療費全体の4.0%を使用していることになります。
一方で腎移植を行うと1年目は600~800万円かかりますが、2年目からは100~200万と医療費は減少します。
(私は病気のことを医療費で語るのは好きではありません。しかし、課題を直視していただくために講演内容から抜粋してお示しいたします)

しかし、腎臓は移植患者数が増加し、10人に一人しか移植を受けることは出来ません。
出来たとしても平均して14~15年待ちという状態なのです。
海外の先進国と比較しても日本は血液透析を行う患者の割合が高いことが特徴となっております。

腎移植は提供される腎臓提供者の生死により、献腎移植および生体腎移植に大別されます。
献腎移植とは亡くなられた方から腎臓を提供して頂く移植のことです。
この献腎移植が日本では伸び悩んでいるのです。

透析を何十年も続けていらっしゃる患者さんもいらっしゃいます。
移植によって格段に生活の質が上がることも確かです。
しかし一方で、全ての方に臓器のドナーとなって欲しいと強要することも出来ません。

皆様の運転免許証、保険証に「もしもの時」に備えて意思表示が出来る様になっていることをご存知でしょうか。
YesかNoかご記入になっていらっしゃいますか?
一度ご家族ともお話になってみられませんか?
お一人お一人の倫理観や宗教、その他様々な価値観によってもとらえ方が違って当然です。
Noという選択でも間違いではありません。
考えることが大切だと思います。

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